目指すキャリアがわからない…
自分の道を見つけるには
2022.12.02
5年後・10年後を見据えて設定するキャリアプランですが、転職を考えている身としてはなかなか明確にし辛いですよね。2020年以降はコロナ禍やロシア情勢なども相まって、特にキャリアプランを設定しづらく感じる人も多いでしょう。
そんな中でも転職を成功に導くためには、少しでも明確なプランニングが不可欠。ここではキャリアの考え方やプランの立て方などを紹介しています。
キャリアプランは分からなくて当たり前
面接で「あなたは5年後(10年後)どうなっていたいですか?」と聞かれた人もいるでしょう。この問いに答えるべく5・10・20年後の姿を考えて、そこまでの経歴をどう積み上げていくか描いた計画が、キャリアプランです。
キャリアプランを立てることで、自分の目標が明確になり、目標に達するにはいつ頃どんな業務に携わっていればいいのか、どんな資格が必要なのかなど、やるべきことを具体的にとらえることが出来ます。
しかし現実的に考えると、10・20年後の未来を確実に想像するのは困難です。数年前にだって、コロナ禍で観光業や飲食業が打撃を受けたり、戦争でインフレがさらに押し上げられる事態が世界規模で起きるとは、想像もしていませんでした。
10・20年後、どんな仕事がなくなって、どんな新しい仕事が生まれているのかわからないのに、そこを具体的に考えるのは無理があります。
ただ、行き当たりばったりよりも、何かしらの指針はあった方が生きやすい。では、どうしたらいいのでしょうか。
キャリアの考え方のヒント7選
抽象的なゴールを見つける
変動の激しい不確実な未来でも、ぶれにくい軸というものがあります。それは自分自身の「思い」です。
具体的な職業や業務を目標にすると、将来なくなってしまう可能性がありますが、自分の「こんな人に喜んでもらいたい」「こういう方面で、役立ちたい」という、抽象度の高い思いは、コアであるほどぶれにくいものです。
自分の中のコアな思いを引き出すには、「なぜ?」と繰り返し問いかけるのが有効です。
「自動車製造に携わりたい」→「なぜ?」→「車が好きだから」→「なぜ?」→「便利だから」→「なぜ?」→「好きな時に遠くまで買い物に行けるから」→「なぜ、好きな時に遠くまで買い物に行けるからといいの?」→「身体障がいを持つ兄が、楽しそうにするから」こうなると、この人の本当の思いは、身体障がい者が楽しく生活できる物を作ることかもしれません。
環境変化を作り出す
IT導入などにより、環境変化のスピードは加速しています。適応できなければ、置いてきぼりを食らってしまうかもしれません。この時代に注目されてきた力が「環境適応能力」です。環境適応能力は、どんな環境においても臨機応変に対応できる力です。環境適応能力があれば、自分のストレスを少なく抑えることが出来るし、時流に乗って生き残っていくことが出来ます。
環境適応能力をつけるには、先に述べた自分自身の中のコアな思い=自分の軸をしっかりと持っておくことも役立ちます。そのほかに、チャレンジ精神を持つことや、様々な経験や様々な人との交流を通して許容範囲を広げることです。
もちろん、異動や転職もいいチャンスですし、副業でこれまでやってこなかったことにチャレンジするなど、自ら環境変化を作り出して慣れていくのもいいでしょう。
今を起点に考えるようにする
不安ばかり先走って浮足立ってしまい、何もせずに過ごすのは、大きなマイナスです。まずは、今の自分の地固めをしましょう。今目の前にある課題に対処できなければ、思いがけない事態に対処することなど不可能です。
転職を考えるのは、自分の強み弱みや、方向性を確かめるのにいいチャンスです。来るべき激動の時に備えるくらいの気持ちで、取り組みましょう。今の取り組み方が、将来のあなたの人生全体を、左右することになるかもしれません。
自分の強み弱みがわかったら、次にどんな武器を身に着けたら、自分の人生をより有利に運ぶことが出来るのかを考えましょう。その武器は、できれば、自分の希望する会社だけでなく、より多くの所で有効なものだと、なおいいです。その武器を手にして、人生の荒波を渡っていくイメージです。
スキルをつける
キャリアの方向性には、おおざっぱに言って2つの方向があります。専門性を究める道と総合的な道です。専門を究める道は、職人さんをイメージするといいでしょう。国宝級の職人になるというのは、簡単ではありませんが、その分素晴らしいことです。
ただ、この変化の激しい時代では、一つのスキルだけに頼っていては、立ちいかなくなってしまうことも予想されます。
今の足元がある程度固まったら、全く別の新しいスキルを考えてみましょう。複数の分野で使えるスキルがあれば、それだけ活躍の幅が広がります。
今、農業で成功している若者が増えていますが、彼らの多くは、従来のやり方をそのまま踏襲しているわけではなく、身に着けたIT系の知識を生かして、新しい生産方法や販売方法を駆使しています。彼らのもとには、教えを乞う年上の人たちもやってくるそうです。
1つのモノに依存しない
コロナ禍では、多くの企業が運営が難しくなり、リストラとなった人もたくさんいます。会社そのものが、倒産した所も。収入源が会社だけだった人は、瞬時に無収入となります。不安定な時代が続く以上、同じことがいつ起きないとは限りません。一つの家庭で、収入源は複数あった方が、安心です。幸い、副職可能な会社が増えています。ぜひ挑戦してみましょう。
また、リストラになった場合に備えて、これまでと違う仕事にも挑戦できるスキルがあると、再就職が容易になります。
助け助けられる関係を複数持っておくことも、心強いです。会社以外のコミュニテー例えば、学びの場や異業種交流、趣味の会、地域コミュニティなどに参加してみましょう。これまで関わりの薄かった人たちと対話することは、視野が広がり、ストレスを軽減させることにも効果的です。
自分を知る
不安定な時代であっても、自分らしく生きることはあきらめたくありませんね。では、自分らしく生きるとは、どういうことでしょうか。どんな生き方が、あなたらしいのですか?
誰の真似でもなく自分らしく生きるには、何が自分らしいのか、自分自身をよく知ることが大事です。
そういう意味でも、転職はいい機会です。しっかりと自分の棚卸(自己分析)をして、自分把握をしましょう。
ひとつ注意点は、これまでの歩みは、自分の思い込みに引きずられているかもしれない、ということも意識してください。自分はこういう人間だ。こういうことが向いている。これは苦手だ。それは思い込みではありませんか?
こうでなくてはならないという、決めつけも無意識のうちにやりがちです。男は(女は)こうでなくてはならない。とか、高卒は絶対大卒にはかなわないというのも、そうです。
他者の目線を確認する
自分自身の棚卸しをする時もそうですが、これから先のキャリアについても、時には他者目線で見てみることが、理解を進めます。
自分の所属している会社で、どのくらいの所にいて、さらに望む方向に進むには何をしたらいいかということを知ることも大事です。が、もし今の会社が倒産したり、再度転職を考えなくてはならなくなった時に、自分は欲しいと思ってもらえるだろうか、という視線を持っておかないと、いざという時に慌てても手遅れになってしまいます。
今の状態で転職するとしたら、どの程度の待遇で可能なのだろうか? より良い転職をするためには、何が必要だろうか?そう、まさにキャリアプランです。
他社で欲しいといわれる人材は、今の会社でも手放したくない人材であるはずです。ぜひそこを目指して、キャリアアップしていきましょう。
まとめ
キャリアプランを立てようといわれても、この激動の時代において、確実なプランをたてることは難しいということが、わかっていただけましたか?キャリアプランが立てられないのは、当然。
ただ、明確な長期プランは描けなくても、自分の心の軸に沿った方向性は見つけることが出来ます。その思いに沿って、目の前のことにしっかりと取り組みながら、何が起きても渡り歩いていけるスキルと知恵を身に着けましょう。
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