株式会社ネットプロテクションズのインタビュー
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後払い決済サービスを提供している、ネットプロテクションズ。BtoC通販向け「NP後払い」、BtoB向け「NP掛け払い」など、さまざまなサービスを運営。
フラットな関係性が特徴の
ティール組織を創り上げた社長と働く社員インタビュー
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個々人が自律的に活動できる組織ってどんな組織
「ティール組織」とは
ミッション「つぎのアタリマエをつくる」を掲げ、後払い決済サービスを提供している株式会社ネットプロテクションズ(以下、ネットプロテクションズ)。2021年12月に上場を果たした同社は、上下関係を形成せずとも、各メンバーが目標達成のために自走する組織、いわゆる「ティール組織」を標榜・実践する数少ない企業の1つです。
今回はそんな「ティール組織」を切り口に、ネットプロテクションズの組織風土について、代表取締役 柴田 紳さんと永島 爽さんの2人にお話を聞いてきました。
株式会社ネットプロテクションズ代表取締役。一橋大学卒業後、日商岩井株式会社(現・双日株式会社)に入社。 2001年にIT系投資会社・ITX株式会社に転職し、株式会社ネットプロテクションズの買収に携わる。その後すぐに出向し、ゼロから、日本初のリスク保証型後払い決済「NP後払い」を生み出す。
2019年入社
大阪大学工学部を卒業後、大阪大学大学院へ進学。大学時代、塾の経営の立て直しに携わり、組織課題に挑戦することにやりがいを感じ、2019年にネットプロテクションズへ入社する。
ティール組織は利益を上げなければいけない文化祭!?
(柴田さん)イメージでいうと、「大学のゼミ」でしょうか。大学にもよると思いますが、ゼミは、「先生が指示を出して学生が動く」というよりも、「学生が自由に動くのを先生が見守り、適宜指示を出す」というケースが多いと思います。当社のティール組織も、ゼミのスタイルと似ていて、個々の社員が自身の意思に基づいて自由に動くのを、ほかの社員が見守りつつ、状況に応じてときに適宜 軌道修正を行っています。
(永島さん)「利益を出さなければならない文化祭」のようなイメージもありますね。皆で協力し合いながらも、各々が自立して走っている感覚もあります。組織構造としては、プロジェクトベースで社員の役割が全く異なるのが特徴です。管理者だからプロジェクトのマネジメントをするのではなく、プロジェクトによっては管理者がメンバーにもなれば、メンバーがマネジメントをすることもあります。
(柴田さん)まず前提として、ティール組織を目指していたわけではなく、私の思い描く組織を目指した結果として、世間一般でティール組織と呼ばれるような組織が実現した、という流れです。
ティール組織を実現した背景には2つの理由があります。1つ目は新卒で入社した会社が軍隊型のピラミッド組織で、自身が成長したくても成長できる機会や環境がなかったことから、若手には「自由に成長できる」環境を設けたいと考えていました。加えて、「大学時代に所属していたてテニスサークルのように、楽しいコミュニティでも成果が上がる組織をつくれないのか」とぼんやり思っていました。
2つ目は、当社が現在より規模の小さなベンチャー企業だった頃、実際に当社が採用した意欲ある新卒で採用した多くの社員の多くが持つ「自由に働きたい」という要求に応えていったことが挙げられます。
この2点が両輪になり、自律・分散・協調を実現するティール組織へと徐々に変化を遂げていきました。
(柴田さん)そうですね、「経験豊富な者がそうでない者を支える」という構図はずっと志向して組織作りをしてきました。そのため、社員は例えばプロジェクトを立ち上げるときなど、経験者に相談をすることはあれど“なんとか上の承認を取らなければ”という意識を持っていないのではないでしょうか。
(柴田さん)重要度の高い議論であればあるほど、ベテラン社員の観点も入れて成熟させていくので、問題ありません。若手も「自分たちはこれで良いと思うが、経験者の声も聞いてみよう」と思って、ベテラン社員の意見も反映させながら業務を遂行しています。
(永島さん)いわゆるマネージャーにあたる「カタリスト」という役割の方に「新しいことをやりたい」と申し出たときも、「いいね!やってみよう。ミスしても尻拭いはするから」という言葉をいただいたことは何回もあります。
1on1を通じて、会社の価値観を共有する
(柴田さん)新入社員の定着率が上がりました。とくにミッション・ビジョン・バリューを改訂後に入社した新入社員は、直近3年間を見ても84名のうち3名しか退職しておりません。ベンチャーとしては異様に高い定着率と言えるでしょう。
(柴田さん)新卒1年目でも臆することなく話しかけてきます。この前も新卒1年目の社員との1on1で、私に何か聞きたいというよりも、むしろ「新卒の私に何か質問ありますか?」という感じのやり取りがありました。中途社員からは「新入社員が社長に対して無礼すぎませんか?」とよく言われます(笑)。
(永島さん)もちろん、柴田さんへの尊敬がコミュニケーションのベースにはありますよ。“どのような苦労をして今の会社を創り上げてきたのか”を皆知った上で入社してきていますしね。
(柴田さん)新卒社員・中途社員問わず、新しく入社した方やカタリストとの1on1(ワンオンワン)が共有の場になっています。とくに新入社員とは入社後1年半の間、定期的に1on1の時間を設けています。
1on1の内容としてはこちらから何か指示をするということはなく、「新入社員の考えを聞きつつ、こちらからも観点を提供する」というもの。この1on1のやり取りで、価値観の共有・成熟が進んでいると思います。
(永島さん)私も柴田さんと1on1をしていましたが、今後のキャリアについてはよく話し合っていましたね。柴田さんからは、これまで社員がどのようなキャリアを歩んできたのかを共有いただき、自身のキャリアを考える上で参考になりました。
新卒2年目には「先輩についていけば良い」という感覚はなくなった
(永島さん)早くから当事者意識は芽生えましたね。私自身のキャリアでお伝えすると、半年後くらいには大規模なプロジェクトを推進する立場になったため、「自分は新卒だから誰かについていけばいい」という感覚は、2年目にはなくなりました。
余談ですが、面接時には「自由に働かせてくれ」とは言ったものの、これほど早く裁量の大きな働き方ができるとは思っておらず、良い意味でギャップがありましたね。
(永島さん)自由で裁量権のある組織構造のため、チームメンバーが自身の希望に基づき、異なる領域に挑戦する機会が多い点ですね。もちろん良い文化ではあるのですが、チームメンバーが他領域の業務に携わるとなると、チームのリソースが減ってしまうため、大変に感じることはあります。
ただチームとしては苦しくはなるのですが、皆前向きにその挑戦を後押ししていますね。「違うプロジェクトに携わりたい」「新しいプロジェクトを企画したい」という人に対して、「ダメだ」と言う人はいないのではないでしょうか。
(柴田さん)「自分の頭で考え、自走できる人」ですね。当社はミッションとして「つぎのアタリマエをつくる」を掲げ、世の中に新しいものを提供し続けている会社です。今の世の中にないものを作るために、過去の経験だけに頼らず、自身の頭で考えられる方が当社に合っているのではないかと思います。
(永島さん)新しく道を切り開いていけるような、胆力のある方と一緒に働きたいですね。また、当社の中で「これは常識だよね」と進んでいることも、根底から覆してくれるような、ちょっと疑ってかかってくれるような方に入社いただけたら嬉しいなと思います。
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